生活科学研究科
講座の紹介
少子高齢化に伴う家族形態の変化と地域住民の無縁化など、社会状況が急速に変化しています。食生活を取り巻く環境も大きく変わり、外食・調理済み食品の利用増大をはじめとする食行動の変化は、個食・孤食に見られる家族そろって食べる食卓の減少、食文化の喪失、摂食障害による痩せと肥満など複雑・多岐にわたる問題が生じています。一方で、医食同源と言われるように食の持つ新しい機能が次々と明らかにされ、食と健康との関わりに従来よりも大きな期待が寄せられつつあります。これら重要な課題と新しい潮流に対応するために、本講座では、「食」と「健康」をキーワードとして総合的な教育・研究の推進を図っています。この目的を達成するため、教育研究分野を専門基礎と専門応用の2大領域として、専門基礎領域には栄養生命科学、食品機能科学、環境健康科学、栄養医科学、専門応用領域では公衆栄養学、栄養教育学、臨床・応用栄養学として、合わせて7分野から構成されています。
本講座の専門基礎領域では、食品の安全性を確保するとともに、その特性や嗜好性から生体調節機能に関わる因子を科学的に解明し、食を介した健康増進のための基礎を固める研究をしています。専門応用領域では、これらの専門基礎知識を総合活用し医療現場における患者個々人の栄養管理から学童や成人、高齢者に対して有用な栄養教育の実施あるいは社会集団全体の健康レベル向上のための調査・研究など、実践的な活動を通じて食・健康上の課題解決を図っています。このように、本講座は食を通じて健康長寿の創造を学際的に教育研究する体制をとっています。
これら多様な教育・研究手法を通して、高度で専門的な研究者教育を行うとともに、食と栄養に関する諸問題の解決に取り組む先端的研究者、高度専門技術者、栄養教諭、実践的分野では高次機能病院や医育機関において指導的立場を担う臨床栄養師、政策立案・実施に寄与する行政栄養士などの養成、さらには社会人の実践的専門家も受け入れ高度専門教育を行うことにより、各分野で指導的役割を担う専門的職業人の養成も目指しています。
生活科学研究科で取得できる資格
※資格・免許を取得するにはそれぞれ条件があります。
教員紹介
専門分野:食品機能科学 環境健康科学 栄養生命科学 栄養医科学 臨床・応用栄養学 栄養教育学 公衆栄養
役 職 | 氏 名 | 研究テーマ | 前期博士課程入試 専門科目名 |
後期博士課程入試 専門分野名 |
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教授 | 佐伯 茂 | コレステロール代謝に関する分子栄養学的研究 | 生体情報学 | 栄養生命科学 |
教授 | 羽生 大記 | 慢性肝疾患、脂肪肝患者における栄養学的評価と治療 | 栄養医科学 | 栄養医科学 |
教授 | 由田 克士 | 健康増進と生活習慣病予防に関する公衆栄養学的研究 | 公衆栄養学 | 公衆栄養学 |
教授 | 増田 俊哉 | ポリフェノールを中心とした食品有機化学研究 | 食品機能化学 | 食品機能科学 |
教授 | 中台(鹿毛) 枝里子 | 食品因子や微生物による生体調節作用に関する分子生理学的研究 | 食品生体防御学 | 食品分子生理学 |
教授 | 和田 崇之 | 病原微生物の伝播・拡散に関する遺伝子解析と疫学・生態学的研究 | 社会分子疫学 | 社会分子疫学 |
准教授 | 古澤 直人 | 化学物質の食品残留に関する研究 | 食品衛生科学 | |
准教授 | 市川 直樹 | エネルギー代謝調節系に関する生化学・分子生物学的研究 | 生化学 | |
准教授 | 小島 明子 | 生活習慣病の予防に関する病態栄養学および栄養生化学的研究 | 病態栄養学 | |
准教授 | 金 東浩 | リポタンパク質代謝に関する分子栄養学的研究 | 生体機能学 | |
准教授 | 安井 洋子 | テーラーメード栄養指導に関する臨床栄養学的研究 | 臨床栄養学 | |
准教授 | 福村 智恵 | 生活習慣病予防と栄養・食生活支援に関する研究 | 応用栄養学 | |
講師 | 早見 直美 | 思春期・青年期の食行動と栄養教育法に関する研究 | ||
特任教授 | 本宮 暢子 | 健康寿命、スポーツ栄養、グローバル ウェルネス プログラムに関する応用健康科学的研究 | ||
特任助教 | 出口 美輪子 | |||
特任助教 | 亀田 和美 |